囚われた檻〜白昼夢〜【短編】
無理矢理ねじ込んだ舌で、大切な人を泣かせる。
必死の抵抗も、悲痛な叫びも、俺の耳には届かない。
そして、そのまま服を引きちぎった。
――トクン、トクン・・・。
遠くで心臓の音だけが聞こえる。
目に映っているはずの彼女の姿が見えない。
――ハッ!
気がつくともう手遅れで、自分の欲望を全てぶちまけていた。
俺の下にいる彼女は、何かの拍子で切ったらしく、唇から血を滲ませている。
流れ落ちる白濁と罪悪感に眩暈を覚え嘔吐を催す。