花のころ


外からは、風と一緒にさわさわと葉の音が流れてくる。















…―~~~~♪
~~♪♪



……!!

突然、静かな教室には鳴るはずのない音

鳴ってはいけない音が、周りなんてお構いなしに歌い始めた。


間違いなくあたしの携帯だった。

ガザッ
ガサガサッ……


焦ってポケットや机をさぐる。

こういう時に限って、鞄の中…


ガサガサッ
~~♪
~♪~~~パチッ…






やっと中断された歌。

面倒だから電源ごと切ってしまった。




ほら、今ので目が覚めただろう。とあたし達に呼びかける、いつも通りの先生。



時々あることだから



でも、犯人が自分だと…何とも言えない恥ずかしさで苦笑い。


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