花のころ

バスガイドさんの話を聞きながら、時々聞こえてくる彼の声に耳をすませていた。





「海っ!!!!」

誰かの声に、みんなが一斉に窓の外を見る。それと同時に、あたしの背もたれに上から重みがかかった。


「おぉ~…」

上から聞こえてきた声。

あたしの後ろに座っていたのは彼だ。
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