花のころ


立ち上る湯気


脱衣場ではしゃいでいた気持ちも、静かな浴室に溶けていく。


ちょっと出遅れたあたし達だけど、混み合う時間帯は過ぎていたみたい。

お風呂場は空いていて、ゆったりと入ることができた。



暑かった1日が、泡と一緒に流れていくようで気持ちがいい。



それでも、砂浜散歩を思えば気持ちは逸る。




『今日は天気予報だと星がきれいだぞ』って


移動のバスで先生が言っていたのを、きっと誰も忘れてなかった。

< 156 / 168 >

この作品をシェア

pagetop