花のころ


まだ明るい夏の夕暮れ。河川敷の砂利道が昼間の熱を手離す。



集まったみんなは、ほとんどが私服で新鮮だった。



初めて見たあなたの服。


初めて見せるあたしの服。



衣装持ちじゃないけれど、それなりに悩んで選んできた。



でも、他の女の子達がすごくかわいく見える。



いつもと違う髪型にすればよかったかな…
スカートにすればよかったかな…



どう、映ってるのかな。




あたしは…
いつもの制服とは違う雰囲気のあなたを見れただけ、で嬉しくなった。
< 59 / 168 >

この作品をシェア

pagetop