花のころ
・恋した嘘
窓の外からは、容赦ない暑さとセミの声。
こちら側では、ベコベコと下敷きで風を送る音がする。
あたしは机に頬杖をついて、黒板を睨む…
フリをして、あなたの背中を眺めてる。
今日はまだ、おはようすら言えていない。時計はもうすぐ12時。
何か話したいけど、正直話すことが見つからないでいる。
まだ知らないことだらけで、共通のものが見当たらない。
じつは中身は全然好みじゃなかったり…なんて例え話。
実際わからないけど、あなたを知りたい。
もっと近くに行きたい。