花のころ

校門 自転車置き場

昇降口までの道

靴箱


周りをチラチラ見回す。



あなたに、ちゃんとおはようを言えたら…



そしたら
夏期講習での空気を逃がさずにいれるような、そんな気がした。



でも、今日はダメかぁ…見あたらない。



決まった時間に出たって、必ず会えるってわけじゃない。



教室へ向かう廊下を歩きながら、校門に面した窓の外にあなたを探す。



すると、ちょうど自転車置き場から出てくるところ…



今日は、あたしが少し早かったんだ。



一瞬で、気持ちが跳ねたのがわかった。


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