花のころ

チラリとあなたの席へ目をやると、机に伏せていた。


顔は窓の方に向けているから、表情までは見えない。


だけど、一定のリズムで深く上下する背中から、気持ちよく寝ているのがわかる。



夏とは違う、柔らかい風と太陽の光が、彼の髪を透く。


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