塩対応系女子
「七帆!!」


追いかけてきてくれたらしく、後ろから柴田が来た。




「どうしんだよいきなり走って。おまえほんとは忘れ物も何もしてないんだろ?」



「ほ、ほんとに忘れ物だから!!」



私が田村くんから逃げたなんてばれたらまたややこしいことになる。


「嘘つくなって。だって教室でも会議室でもない方に走ってんぞ?おまえ。」



「え....」


ほんとだ。私バカだ。大バカだ。


だって私が走ってきた方は、普段でもなかなか通らない裏通路みたいなところ。

こんな方に忘れ物なんかあるわけないもん。
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