貴方が私を好きになった理由。
別れ話をするカップルって こんな雰囲気なのかな なんて一瞬思った。
寂しくて 寂しくて たまらない。
暇さえあれば いつも2人で ここにダーツをしに来ていた。
暇さえあれば いつも2人で 居た気がする。
そんな幼なじみからの『最後』なんて。
胸が痛い。
ただの幼なじみだが 親友を取られたような 大切な人を奪われたような そんな感覚だった。
「俺がお前の暇つぶしに付き合うのは今日で最後。今日が最後のダーツな。」
友貴は 私に 拾ったダーツを差し出した。