貴方が私を好きになった理由。
今さっきまで 天井が見えてたのに。
私の目に映ったのは
「1人でダーツ??寂しそうだねー。それにお酒弱いなら無理しない方がいいんじゃない?」
黒髪でホストみたいな髪型。
笑顔で喋りかけてくれている男の人と
「はやく起きろ。バカか。」
黒髪の人の奥には 金髪で これまた ホストみたいな髪型の愛想が悪そうな男の人がいた。
・・・・誰だろ。
「泥酔状態だよ、この子。」
黒髪の男の人は私の頭を撫でる。
・・・え、何 この人たち。
「やめろ、タク。」
「まぁ 幼児体型ってのが残念だけど、でも一回くらいいいじゃん!ちょっとホテルで介抱してあげようよ!」
・・・・ホテル、ホテル、
ホテルっっ!?
ヤバイ、私 こんなところで寝てる場合じゃない!!
2人の男の人の会話に驚いた私は すぐに 声を出した。
「・・・だ、大丈夫です。すみません。」
・・・・ヤバイ感じの男の人。
早く ここから立ち去ろう!!
私は なんとか逃げなきゃと 上体を ゆっくりゆっくり起こすが 重い体は思い通りにならない。
「大丈夫じゃないでしょ。ほら、僕が手伝うから。」
・・・・・えぇっ!?
「ちょっ、ちょっと!!」
黒髪の男の人は 片手を 急に 私の腰に手を添えて 半無理矢理に 私を立ち上がらせた。
ちょっと待ってってば!!!!
「・・・ひゃっ!」
勢いよく立ち上がったせいか またバランスを崩す。
・・・・ドンっ。
え??
また 床に転ぶのかと思って 目を閉じたが、
何故か 私の体に当たったものは 温かく 柔らかい
その温かさに全身を包まれているようだった。