時間よ、止まれ。
「さおりに話そうか、迷ってた。でもさっき市川から電話があって、さおりが心配してるって聞いて。…だから、話そうと思った。」
優祐も、神妙な顔つきになっていた。
は…
話すって、何を…?
怖いよ…。
まさか…
別れる、とか…?
その表情から、最悪の事態まで考えてしまった。
ドキドキしてた。
…もちろん、いつものときめきじゃなくて、恐怖からの鼓動。
優祐が口を開くまで、とても長い時間のように感じた。