時間よ、止まれ。
「さおり、斉藤さん大丈夫だった?」
斉藤さんを見送った後
そばでそのやり取りを見ていたらしい華恵が、心配そうに私に近づいてきた。
「うん…。最後までよく分かんない子だった。」
まだ微妙な顔つきをしていた私の顔を覗き込んで、華恵は満面の笑みで言った。
「まあ、卒業記念の写真でも撮ろうよ♪」
華恵は私の腕を勢い良く掴んで、そのまま私は、市川くんの所に連行された。
実は…
私と華恵、そして華恵の彼氏の市川くんは、揃ってM高校に合格できた。