時間よ、止まれ。





「…さおり?」




名前を呼ばれて視線を前に戻すと…



華恵が、私の顔の前で手を振っていた。




「…え?」



「ボーっとしてるよ。せっかく久しぶりに会ったのに。」




華恵は、あからさまに残念そうな顔をした。




「あ…、ごめん。」





6月も半ば



そろそろ梅雨に入ったらしく、今日も雨がしとしと降っている。





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