時間よ、止まれ。



普段着ないものを着てるから、とても歩きにくい。




しかも、身体が締め付けられてて、ちょっと苦しい。




それは隣を歩く華恵も同じハズなのに、華恵は何故だか苦しさを感じさせない笑顔を見せていた。




「綺麗だね、さおり♪」



「ありがと。…華恵もね。」




私はピンクの振袖を選んだ。



小さな花が散りばめられていて、一目見た瞬間、私のお気に入りになった。





「あ…、雪。」




華恵が白くて冷たいものを指先で感じ取り、空を見上げた。





< 285 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop