無邪気な姫と気だるげな騎士
姫side
『ーー共に支え合い、共に生きてくことを誓いますか?』
今日は私とレインの結婚式の日。
リゴーンリゴーンと、おめでたい鐘が鳴る中で式を挙げさせてもらってる。
『では、誓いのキスをお願いします。』
するとレインと目が合う。
ニコリと笑うとレインは微笑んでくれる。
この感じ、好き。
レインが私の頬に手を添える。
ピクリと肩が震えてしまう。するとレインはクスリと笑った。
「落ち着いて。力抜いて。」
コソッとそう言われ深呼吸をする。
うん、だいぶ落ち着いた。
まだ未だにキスには慣れない。使用人と姫って関係だったからか、イチャイチャとかもあまりしない。
変わったことといえば、
「ラディー、好きだよ。」
私のことを名前で呼んでくれるようになったこと。
それはまだ恥ずかしくてくすぐったい。
「私も、好き…っ!」
私がそう言うとレインは私に優しく口づけをしたのだった。