春恋 -Harukoi-
「やっと部活終わったね」

約束をしてから美月は人一倍弓道の練習に励んでいた。

「恵麻うますぎるよー、なんであんなに平然とした顔でできるのかなあ。」

弓道は小さい頃から習っている。

ただ、別に好きで弓道をやっているわけではない。

親のためにやっているようなものだ。

「ね、それよりドーナツでしょ」

美月ははっとした顔をして

すぐに片付けを始めた

「ありがとうございましたー」

これで弓道の練習は終わり。

私達は早足で駅前のドーナツ屋に行った。

かなり混んでいる。

周りも割引券をもらったからなのだろうか。



「いらっしゃいませー」

結構、というかかなり人がいる。

「ね、あっちの窓際の席空いてるよ」

なんだか暖かそうな席。

そしてやっぱり

小さい子から大人まで、楽しそうにそれぞれ話している。

「なんかここドーナツ屋っぽくないね。パフェあるし」

ドーナツメインなのだろうけれど、アイス、パフェ、シャーベット...

うわー。高カロリーそう。

「ちょっとごめん。トイレ行ってくる」

「あ、うん。先メニュー決めてるね」

なにドーナツにしようかなあ...とか考えつつも、

なにからなにまで太りそうなものだなあ....とか考えてたり。

「大和?どうした」
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