それはそれは恋でした
人も減ってきた道をゆっくりと歩く
「まって」
「ん?」
「手。」
「ふっ」
「人多いからっ!はぐれる!」
恥ずかしい…
手繋ぎたいなんて言えないよ
「はい」
笑ってる岩崎は手を差し出してくる
その手を握る
なんか…恥ずかしい
絶対顔赤くなってる
大きな手が私の手を包み込む
「…ちっちぇーな」
そう彼は呟いた
あの頃よりもまた高くなった背
「これでも大きくなったもん」
それでも肩ぐらいにしか届かないけど