鬼部長の素顔
けど、それが間違いだった。
恋愛を全く知らなかった私
先輩の言うとおり
なんでも受け入れていた
初めての、デートもキスも……
そして、エッチも全て受け入れた
「……つまんねぇ」
初めてのエッチの後、先輩が
吐き捨てた言葉だった
初めてという怖さと痛さで
私は『いやっ、』としか、言えなかった
そりゃ、そうだ
先輩は何人もの人と関係を持っていた
だけど、私は初めとの人
もっと優しくしてくれると思った
大事にしてくれると思った
けど、あっさり捨てられた
血の付いたシーツと
嫌というのに、強制的に入れられた部分の痛さだけが残り
私は涙した記憶だけが残った