鬼部長の素顔


「いや、俺的にはかなり助かる。家帰ってきても仕事すること多いから。……柿崎って、いい奥さんになるな」


いい奥さん?



『ははっ……貰い手ないですから』


「ふーん…なら俺が貰ってやるか?」


普通な顔をして
腕を組みコーヒーを飲んでいる部長


……な、な、な、……何を言いました?
ぶ、ぶ、部長が貰う?



『じ、冗談はやめてくださいっ!第一、チビでデブな私と部長が釣り合うわけありませんからっ!』


そういうと部長が一歩近づいてきた


な、なに?
部長はカップを棚に置き
私の頬に触れてきた


「デブじゃねーよ、肉付きがいいんだ。俺はそのくらいが好きだけど」


……そのくらい?
どのくらいだよっ!!
私の身体を知ったような言い方だ
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