鬼部長の素顔
「……怖い?」
怖い?
……怖くないって言ったら嘘になる
今、私の目の前にいる部長は
いつもの鬼部長ではない
『……あの』
私はもしかして……と
これから起こるであろう事を
念のために聞いてみた
『……い、今から…何を?』
ん?と言いながら
部長の指は私の鎖骨を滑らせている
思わず身体がビクッとしてしまう
「言わなかった?思い出させるって……」
言ったよ…言ったけど……
ちょっと、怖い。
まさか……と思うけど、
本当に…何かをしちゃったんじゃないか
「昨日……酔っ払ったお前を部屋まで運んでやった」
部長はゆっくり
じっくり私の目を見て話し出した