鬼部長の素顔


リビングの方で
声を殺して笑ってるのがわかった


『ぶ、部長?』


リビングを覗けば


「どうした?」、といてニヤけてる



『……酷い』


あえて、つけたんだろう
確信犯だ、私で遊んでる


「ゆっくり風呂でも入っとけ」


さっきまでの憎たらしい顔が
一瞬で変わった
……何も言えないじゃん


私は頷いて、そのままお風呂を借りた


バスローブを脱いで
全身をチェックした


うっ……こんなところまで
こんなにつけられてるのに
全く気がつかないなんて…

身体中にあるが
服を着れば隠れるところばかり
それがわかると、ホッとした

っていうか、病気に見えてきた


お湯は既に張っており
リラックスできる香。
紫がかった湯せん、ラベンダーかな?

疲れ切った身体を休ませた
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