鬼部長の素顔



「忘れてた……余りにも濡れたから洗濯しようと思って洗濯機に入れたまま」




『……なっ』


せ、洗濯?
私の……下着を!?
……余りにも濡れてた……って
……もう、嫌だ……恥ずかしい……



「朝の分と一緒に回そう……あ、それまで下着ないけど……、必要ないか」


独り言を言いながら部長は脱衣所に行き洗濯機のスイッチを入れていた


私はどうしていいかわからず
ソファに座ることさえできずにいた


リビングに戻ってきた部長


「優子……おいで……」


そう言って手を差し伸べてくる
名前を呼ばれるだけで
こんなにも身体が熱くなるなんて
初めてのこと

行かない、なんて選択はない
吸い込まれるように
私は部長の手を取った
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