鬼部長の素顔


【金曜、白井と飲み。部屋で待ってろ】

そう書いてあって
書類と一緒にカードキーが挟まっていた



……えっ。
いいの?
……私なんかが?
部長と絶対釣り合わないって
どこかで諦めていた


……いや、待て。
遊びのつもりなら断るべきか…
けど……
それでも部長に会いたいかも


「問題でもあるか?」


厳しい目で見てくる部長


『…いえ、問題ありません』


頭を下げ、私は席へ戻り
コソッと部長が貼り付けたメモと
カードキーを外し、ポケットに入れた


なんか、嬉しくてにやけてしまう
その行動を見ていたようで
また部長と目が合ってしまった
< 130 / 344 >

この作品をシェア

pagetop