鬼部長の素顔
そう言い切った時、どこかのテーブルからブーッっと吹き出す音がした
「きったねぇな…」
そんな声が聞こえていた
麻耶先輩はクスクス笑ってる
けど、私は真剣だった
「テレ隠しとかじゃないの?」
『鬼がテレ隠しなんて、笑っちゃいます。やる事やってテレ隠しとか、いい大人が笑っちゃいます』
そういうと、麻耶先輩はビックリして
小声で身を前のめりにしてきた
「優子……鬼に食べられたの?」
あー…言ってなかった
けど、もういいやっ
私も麻耶先輩と同じ姿勢になり
『鬼はお気に召されてました』
そう言うと二人で大笑いしてしまった
やっぱり麻耶先輩といると楽しい。
『麻耶先輩、マジ男はいらないです。麻耶先輩の彼女にしてくださいよー』
「えーっ、けど私には直斗がいるしなー」
『別れてくださいっ!白井さんより絶対私が幸せにしますからっ!』
そういうと麻耶先輩はまたクスクスわらっている
「別れちゃおっかな。」
なんて麻耶先輩が言うから
またどこかのテーブルからブーッっと
吹き出す音がした
私と麻耶先輩は大笑いして
またビールを流し込んだ