鬼部長の素顔


部長は触るだけ触り
私の反応を楽しみ、それで満足したらしく、最後にぎゅっ、と抱きしめ
私の耳にキスを落とした


なんとか、呼吸を落ち着かせた私は
なぜ?と問いかようと、身体を部長の方へ向けた


『部長?……私、どうしてここにいるんでしょうか?』



「ん、覚えてないのか?」


『んー……麻耶先輩と飲みに行って、ビール飲んで、笑いながら二人で楽しいお酒を飲んでいたと思います』


「あぁ、ゲラゲラ笑ってたな」


『……へ?』

ん……確かにゲラゲラが笑った
かなり部長への不満をぶちまけたから……


「俺と白井もその店にいた」


『そうなんですか?気づかなかっ……』


流そうとした言葉に私はハッとした
もしかして……もしかして……
き、き、聞かれた!?



この時の顔は
かなり間抜け顏だっただろう…


フッ……と部長は笑い


チュッ


『んっ……。ちょっ。あの、もしかして話聞こえてました?』


まさかと思って聞けば
クククッと笑っている



あー……やっぱりだ
私はこれから地獄行きだと確信した
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