鬼部長の素顔



次の日、仕事に出た私


「優子っ!」



『おはようございます、麻耶先輩。ご心配をかけました』


麻耶先輩が私に駆け寄り
大丈夫?大丈夫?と
何度も聞いてくる


「で、どうするの?」


『……はい、来月の休みに北海道の実家に一度……二人で帰ります』


そう言うと全てを理解してくれたようで
麻耶先輩は私を抱きしめてくれた



「よかった……」


『……はい、』


こんなに私の事を思ってくれる人がいるなんて…嬉しい。


そんな中


「おはよう」


私が大好きな人……けど
大好きな声じゃない。


「柿崎」


『は、はいっ』


こればかりは慣れないし
ビクッとしてしまう
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