鬼部長の素顔


部屋に通されて、私は驚いた



『テツさんっ!なんでこの部屋なのっ?』


「えっ……いや、若旦那から檀野様はこちらの部屋での予約だと伺ってます」


あー…やられた


『お兄ちゃんったらっ!』


どうした?と部長が聞いてくる


『ここね…一番高い部屋なの……お兄ちゃんったら何考えてるのよ、



部屋は、洗礼か?と笑いながら

「いいんじゃない?だって優子も泊まるの初めてだろ?それに俺たちも泊まりなんて初めてだ。ならいい部屋が良いに決まってる。問題あるか?」


な……なに、その笑顔。
問題……あるよ、
だって…高いよ?

けど、それを悟ったのはテツさん


「優ちゃん、愛されてるね」


テツさんに言われると
かなり恥ずかしい……。
< 211 / 344 >

この作品をシェア

pagetop