鬼部長の素顔
やばいと思ったけど
ご機嫌斜めオーラが半端ない
『と、トイレお借りしますっ!』
そう言って急いで部長から逃げた
「リビング出た左ねー」
そんな声が聞こえた
ふー……
なんかいい家族だな。
緊張したけど、大丈夫そう。
部長の実家の匂い、大丈夫。
澪さんの匂いも大丈夫。
なんでだろう?
麻耶先輩の家はダメだったんだよなー
早希の匂いもダメだった。
檀野家は大丈夫……
お腹の子が理解したのかな?
……それなら嬉しいな
リビングへ戻ると三人の笑い声が聞こえた
「そう言う事だから、よろしく。いろいろ決まったら連絡する」
話が終わってしまった
あえて聞く必要はない
必要なら、部長が言ってくれるはず
それから私たちはお母さんと澪さん四人で昼食を食べ、私たちは帰ることにした
「新居を今日中に決める」
今日中?と思ったけど
どうやら、部長は早く私と暮らしたいらしい