鬼部長の素顔
「寝てていいぞ」
車に揺られながら
部長の声がする。
けど、それに応えられず
私はそのまま眠りについてしまった
「優子、優子」
ん……。
目を開ければどアップの部長
『ひゃっ!』
「よく眠れた?」
『う、うん。』
……え?
ここって自分のアパート
私のベットだった
私はガバッと起き
『ぶ、部長……不動産屋さんに行くって……。はっ!ごめんなさい、私が寝ちゃったからですよね?』
あー……やっちゃった。
はぁー……
落ち込んでしまう
「いや、大丈夫だ。内見はしない予定だったし。」
部長は何枚かの物件資料を私に渡してきた
「……今の仕事だ。家を開けることだってある。出来るだけ優子が過ごしやすいトコを探したんだが……」
一枚一枚、見てみると
部長の手書きで色々書かれていた
スーパーが徒歩5分とか
近くに小児科があるとか
ふふふっ……なんか幸せだな。
私たちはあれこれ話し合い
一件の物件に決めた