鬼部長の素顔


わ、忘れてた……


「優子、誕生日おめでとう」


やだ……
止まらない……


「優ちゃん、おめでとう。これは俺たちから……受け取ってね」


白井さんからラッピングされている袋


流れる涙を手で押さえながら


『あ、ありが…とう、ござい…ますっ』


受け取ったプレゼントを抱きしめる
麻耶先輩がハンカチを渡してくれた


「優子ったら、泣きすぎっ。隼人くんの言う通り、誕生日忘れるなんて……」


あっ……、部長は?
と、思い部長を探せば、すぐ隣に居て


「優子、こっち向いて」


私が座るいるの横に片膝をついていた
部長の方に体を向けると


「優子、誕生日おめでとう。俺から誕生日プレゼント……」


それは細長い箱
開けてっと言われ、震える手でラッピングを開ける。
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