鬼部長の素顔


『部長?いいんですか?』


「いいんだよ」



みんなは二次会へ……
私は身体のことを考えて帰ることにしたんだけど、部長も帰ると言いだした



『けど……』


「いいんだ、来月にはまた送別会あるし、それに…こうやって二人で帰るのって最初で最後だろ?」



うん、そうだ
朝も帰りもバラバラな私達
一緒にっていうのは今までなかった

明日から、私はもう出社しない
だから、これが最後……


だからか……
いつもはしない

私の手は部長の手に握られている
もしかしたら、初めてかな?
部長と手を繋いで歩くなんて
考えたことなかった


そう思ったら、
部長が二次会に行かなくてよかったと
にやけてしまう



そんな私を見て、どうした?
不思議そうに見る部長



『えへへ…、今日も一緒にお風呂入りましょうね』


ヘロヘロになるのはわかってる
けど、大好きだから言っちゃう


「ったく、しかたねぇな」


なんて言ってる部長
顔がにやけてますよ?
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