鬼部長の素顔



くっそーっ!
麻耶先輩と白井さんが
あんなこと言うから
変に期待した私が馬鹿だった!


なんか、むかつく
あの二人の邪魔をしたくなる私


うん、邪魔しに行ってやるっ!
そう思って、身体を起こそうとしたら
ガシッと身体を捕まえられた



『ぎょっ!』


あまりにも驚いてしまい
変な声が出てしまった



「くっ……なんだその声」
「で?どこ行くんだ?」



身体を浮かした時に
腕を入れられたため、すっぽり抱きしめられる形になっていた


全く身動きが取れません……


『いや……、んー…麻耶先輩を夜這いに行こうかな?って思って』



はぁ?と呆れた声が聞こえた
だって、そうなんだもん
イライラしたから……



「俺より成田な訳?」


……なにそれ?
なに機嫌悪くなってんのよ。



『それは、そっちでしょ』


むかつく……ムカつく……



またため息を吐く部長
そのため息が、私のイライラが更に加速した
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