鬼部長の素顔



「うん、決めてる」
「結衣」



『ゆい?』



「ああ、結衣がいたから……優子と結婚できた。結衣が俺たちのことを結んでくれたんだ」


『……だから結衣?』



「……嫌か?」



ううん、寧ろ嬉しい


『私もね……結って字を使いたかったの。結衣が……私達を結んでくれたんたから。まさか、同じだと思わなかった』



部長と考えが一緒で
かなり驚いてしまった


やっぱり、この人と結婚して
本当に良かったと思える



『……結衣……、檀野結衣。』



そう言って結衣の手に触れると
小さな手がギュッと私の指先を
力強く握ってくれた



『ふふふっ。名前、気に入ってくれたみたい……結衣、今日からよろしくね』





Fin
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