鬼部長の素顔


「久しぶりにドキドキした、しかも年下に……可愛いんだ」


そう言うと直斗は驚いた顔をして
すぐ、悲しそうな顔をした


「……別れる……のか?」


別れたい?と聞けば嫌だという
こんな姿、私以外誰が知るだろう


戦友である、檀野隼人でさえ知らないだろう


「私ね、仕事仲間とオフで会いたくない、ずっと思ってた。けど、直斗と知り合って、付き合って……隼人くんも交えてご飯を食べたりしてたら、これも悪くないなって思うようになった」


これは……直斗のおかげだろう


「この前、その子と仕事帰りに食事したの」


そう言うと、直斗は私から視線を外した



「やっぱり、私の目には狂い無しだった。また食事行こうって誘ったら、笑顔で返事されて……こころ奪われたわ」


直斗か落ち込んでいるのがわかる
……かわいそうなことしたかも。
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