鬼部長の素顔
声がする方に目を向けると
そこには檀野部長がいた
「ココア、買ってやるよ」
そう言って、自動販売機にお金を入れ
ココアのボタンを押していた
私はなにも言わず、黙って見ていたら
私の視線に気がついた部長
「……何あったかしらねぇが、元気がないお前は、お前じゃない」
そう言って、私の手からカップを取り
そのまま部長は行ってしまった
……えっ!?
部長が居なくなってから気がついた
もしかして、励ましてくれたのかと…
けど、仕事にまで持ち込む私は
社会人として失格だ、
部長が買ってくれたココアを取り出し
一口飲んだ
……よし、頑張ろう。
気合を入れ直し、フロアに戻った