鬼部長の素顔
「優子!お疲れ!」
同期の橘早希が私に手を振る
早希が天使に見える……
『さ、早希ー!』
部長にみっちり1時間半説教され
ため息を何度もつかれ
こわばった身体がやっと解放され
身体がバキバキ
『鬼が……鬼が……』
「はい、はい。よく頑張った」
早希が私の頭を撫ぜてくれる
本当にぐったり
早希に身体を預けて
部屋へと連れて行かれる
「柿崎!!てめぇ、荷物。荷物俺にもたせんじゃねぇーよ!」
ずーっと後ろにいるだろう部長
声が真後ろにいるかのように聞こえる
鬼だ……鬼が来たっ!!
『鬼がキターっ!』
私はダッシュで逃げた
……けど、呆気なく部長につかまり
そこから1時間、みっちり説教
「鬼とは、俺のことか?いい度胸だ。お前にもう一度、しっかり教えてやる」
あー……私の人生終わった
心の叫びが、まさか口から出るとは…
フラフラになりながら
早希がいる部屋に戻る
「おかえりー、早かったね」
なんて楽しそうに笑う早希