鬼部長の素顔



「……誘ってんの?」



その言葉に私の顔は爆発した
さ、さ、さ、誘ってない!


誘ってない……ただ触れて欲しいだけ
……ん?それって誘ってるの?


んー…わかんない
頭が回らないや


「……悪い。やっぱ無理」


部長の言葉に、ショックを感じた
無理……やっぱり女として私は無理なんだと……
あー、これで四代名詞から五代名詞になるんだなぁ
酔っていても、どこか冷静だ



『……ごめんなさ…い』


やだ、泣きそう……
泣かない、泣かない。
腕で目を隠しながら
呪いのように言い聞かせていたら

腕を払われ
両頬に触れた暖かい手が
グイッっと部長と視線が交わる


「なんか、勘違いしてんだろ?無理ってのは、……我慢できねぇってことだ」


そう言い終わると、
部長は私にキスをしてきた
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