鬼部長の素顔
車に揺られること1時半
車はマンションの駐車場に停められた
檀野部長は車から降りていく
私も荷物を持ち
檀野部長の後を追いかけた
『あ、あの、部長?』
声をかけても、振り向いてくれもせず
スタスタとマンションに入り
エレベーターに乗り込む
10……ボタンを押した
10階?何が何だかわからない
エレベーターが止まり
また歩き出す部長
『ぶ、部長。ここって……』
部長は足を止め一つのドアに
鍵を指し扉を開いた
「あ?俺んち」
そう言って部屋の中に入っていった
俺んち?
なぜ?私は檀野部長の部屋に?
頭が回らず、部屋に入ることもせず
外にいたら、ドアが開き
「さっさと入れ」
檀野部長は眉をピクピクさせていた
『は、はいっ!』
あー…
無制限に説教だと確信した