鬼部長の素顔


……ドキッ。



あんな風に笑うんだ
は、初めて見た。


私は気持ちを落ち着かせるために
ソファから立ち上がった


『…ちょっと探検してもいいですか?』


そう言うと、余計なことするなよーっと
言うだけで、ダメとは言わなかった


リビングの中にあるドア
開けてみると……寝室だった

これまたシンプルな部屋だ
部屋の真ん中にベット
一人じゃ広いだろ?
……一人で寝てるの?と疑問に思ったけど、部屋を見渡せばハッキリわかる



間接照明とベット傍に書類が少し
寝る前まで仕事をしてるの?


寝室のドアをしめ、廊下へと出た
廊下には三つのドア


一つはトイレ、一つは客間?
なーんにもない。家具も。
使ってない部屋なのはわかった


そして、最後のドアは
洗面所とお風呂


綺麗に整頓されているが
洗濯物は溜まっていた

……
…………。


「おい、できたぞ」


その声にハッとして
私はリビングへ戻った
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