Tearstaind Karanchoe
閑静な住宅街の一角
青色のカーテンが朝日を浴びて仄かに光る。
「「きゃはははは」」
「やーーー!」
「たぁっ!!」
たくさんの愛らしい声が響く白塗りの壁の家。
“夏目”
そう刻まれた表札を掲げたこの家の2階の夫婦の寝室
部屋の片隅に置かれた木製の棚の上。
置かれた写真立てに収まる写真の中には。
精悍な顔つきの優汰
やわらかく微笑む夕雨
ふたりが寄り添うように立つ中で
囲むように笑顔をこちらに向ける彼らの子供たち
この春、小学校に入学する双子
長女の“夏目 亜依”
次女の“夏目 由依”
5歳の長男
“夏目 悠介”
2歳の次男
“夏目 碧介”
幸せそうな家族がそこにはいたんだとかそうなんだとか。