わっか





「そうだ!名前聞くの忘れてたねーうち理紗(りさ)。」


…田島理紗。



さっき口調がサバサバしているように感じたのは気のせいだった。


すごく人懐こく、犬のようだった。

話しの中に共通点を見つけると、何が嬉しいのか彼女は興奮していた。

それを見ていて、私もつい笑顔になる。


興奮している彼女を見ると、どうしても彼女のお尻にしっぽがあるような気がしてならなかった。




「あ、なんかすっごい人いんだけど!うせろー」

大きな声で吠えてる理紗は、はたから見たらどう見えるのだろうとふと考えた。



「大丈夫だよ、ありがとね。」



今までだってスーツを着てるたくさんの新入生と、その保護者がたくさんいた。


でもそれ以上ないと思ってた…
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