わっか
第二章
他人から見た私
私と理紗はさりげない裕也さんのかっこよさに、小さな声でお礼を言った。
聞いていたのか、聞こえてないのか、裕也さんはただ素敵な笑みをこぼし、二人の頭をぽんっと叩いてまた歩き出した。
…すごいな、慣れてるな。
と、自然に思った。
お巡りさんにせめられて、あたふたしているガチャピンの腕をやさしくとり、ゆっくり自分の後ろに下げる。
私たちはその姿を少し離れたところから、ただ見ていた。
お巡りさんは何を理解したのか、交番の中に戻って行った。
「さすが幹事長だね」
ぼそっと理紗が呟いた。
本当にそのとおりだと思った。
堂々としている裕也さんは、きらきらと幹事長のオーラを放っていた。