今夜もまた真っ赤に染まる
ヴァンパイアって……
『ねぇ、君? なんで此処に…?』
「え、なんでって……そんな、私……」
知らない。
私が知りたい、そんなこと。
私はただ寝て起きたら此処にいただけ。
……じゃぁなんで私、此処に居るの?
答えないでいると、首の辺りに彼の手が触れた。
(ビクッ)
反射的に怖くて身体が震えた。
『ん? どうしたの?』
笑ってる……。
この人、なんなの…?
『あーまだ止まってないかー………流れてる量凄いけどヘーキなの?』
彼の手の触れる感触……
ハッとした。
そうだ、首。
このまま止まらなかったら死ぬかも……っ。
服を見る。
言葉がなかった。
白かったはずのブラウスは、
ただただ真っ赤に染まっていた。