季節外れのサクラの樹に、嘘偽りの花が咲く
知らぬ顔をやめた順平
ドアを開けると、リビングは真っ暗だった。
順平はバイトかな。
リビングの電気をつけようと手を伸ばした時。
「あっ…んんっ…。」
順平の部屋から声が聞こえる。
「ああん…いいっ…もっと…!」
ん…?もしかしなくてもこれは…。
女の喘ぎ声とベッドの軋む音が漏れ聞こえ、ドア越しにでも部屋の中で何が繰り広げられているのか、簡単に想像がつく。
私は電気をつけるのをやめ、忍び足でリビングを横切り、そっと自分の部屋に入って、音をたてないようにドアを閉めた。
順平のやつ…!!
私には男を連れ込むなとか言っておいて、自分は女連れ込んでしっかりやる事やってるんじゃない!!
そりゃ確かに順平の部屋ではあるけれど…私の留守中だったとは言え、そんな事をされたら気持ちのいいものではない。
結局…誰でもいいんだな、順平は。
“オマエに言われたくない”って言われそうだけど…。
どうでもいいと言えばどうでもいい。
私と順平はなんの関係もないんだから。
やっぱり、少し無理をしてでも早くこの部屋を出よう。
順平にとっても、その方がいいはずだ。
今一緒に暮らしているのは、私の好きだった順平じゃない。
もし同一人物だったとしても、もうあの頃の順平じゃない。
私ももう、あの頃の私じゃない。
過ぎた時間はもう戻らないという事は、イヤというほどわかっている。
思い出は思い出として今の現実を見なければ、私は一歩も前には進めない。
そろそろ現実を見るべきなのかな…。
順平はバイトかな。
リビングの電気をつけようと手を伸ばした時。
「あっ…んんっ…。」
順平の部屋から声が聞こえる。
「ああん…いいっ…もっと…!」
ん…?もしかしなくてもこれは…。
女の喘ぎ声とベッドの軋む音が漏れ聞こえ、ドア越しにでも部屋の中で何が繰り広げられているのか、簡単に想像がつく。
私は電気をつけるのをやめ、忍び足でリビングを横切り、そっと自分の部屋に入って、音をたてないようにドアを閉めた。
順平のやつ…!!
私には男を連れ込むなとか言っておいて、自分は女連れ込んでしっかりやる事やってるんじゃない!!
そりゃ確かに順平の部屋ではあるけれど…私の留守中だったとは言え、そんな事をされたら気持ちのいいものではない。
結局…誰でもいいんだな、順平は。
“オマエに言われたくない”って言われそうだけど…。
どうでもいいと言えばどうでもいい。
私と順平はなんの関係もないんだから。
やっぱり、少し無理をしてでも早くこの部屋を出よう。
順平にとっても、その方がいいはずだ。
今一緒に暮らしているのは、私の好きだった順平じゃない。
もし同一人物だったとしても、もうあの頃の順平じゃない。
私ももう、あの頃の私じゃない。
過ぎた時間はもう戻らないという事は、イヤというほどわかっている。
思い出は思い出として今の現実を見なければ、私は一歩も前には進めない。
そろそろ現実を見るべきなのかな…。