逆三角関係。
プロローグ
________ピピピピピピ、ピピピピピピ

「ん。。。」

am6:00。

うっすらと明けた瞳に目覚し時計が映る。

カーテンをすり抜けて入ってくる風が頬をくすぐる。

“昨日、閉め忘れたかな”

とか思っても、別に閉めるわけでもなく。

多少眠気があるまぶたを無理やり持ち上げ、ベットから起き上がる。


壁に掛けられた制服に手を伸ばし、Yシャツ、スカート、ネクタイ、ブレザー、と順番に着こなしていく。


部屋を出て向うのは洗面所。
顔に冷たい水をかけた瞬間にやっと顔の輪郭が戻ってきた。
左手で手探りにタオルを探す。
指先に当たったふわふわして柔らかいもの。

あった。

さっと顔を拭いて元にあった場所に丁寧にたたんで戻す。
そして鏡に映る姿。
寝癖でくねりあがった髪。

籠からくしを取り出し長くくねりあがった髪を少しずつとかしていき、仕上げは黒ゴムで丁寧に束ねていく。


完成したのと、同時に「ごはんよー」と言う母の声が聞こえる。
「はーい」と一言だけ返事をし、いそいそと食卓に着く。

「あら。もう40分じゃない。」

と言いながら、テレビの電源を入れると、おめざめテレビがうつる。

ニュースにいちいち反応する母に適当に返事をする。
いつの間にか完食していた朝食が入ってた空っぽの皿を荒い桶に持っていく。

時計を見ると6:55と表示されている。

そろそろ来る頃かな、とかんがえていたら、いつの間にかおめざめテレビに釘付けだった母がお弁当を持って「はい。」と私の手にお弁当を渡す。

「ありがと!」

スクールバッグにつめてチャックを閉めたとき、

ピンポーン、とチャイムが鳴る。

来た。

「おはよーございます!」

「んじゃいってくるね!」

「気をつけて行ってきてね。」

「「はーい」」


さあ、今日も一日が始まる。



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