永遠の宝物
気付いたら

玄関に駆け出していた。

室内で走るといつも

「はしたない」

と母に怒られていた。

それでも、

最期に会ったのはいつだったか

思い出せないほど会っていない。

だからなのか、

この気持ちを確かめたい。

ただ確かめたいだけだった。

恋でなければそれでいいし、

ただ

お兄ちゃんに会えなかったから

寂しかった

だけなのかもしれない。

小さい頃から依存しすぎていた。

それから

未だに抜け出せないから

こんな消化不良のような思いを

するのかもしれない。





進みたかった………




そして、向き合いたかった………





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