永遠の宝物
漸く私も高校生になった。

でも、

追いついたと思ったら

彼はこの学校にはいなかった。

同じ学校に行きたくて

必死に勉強した。

県内でも有名な進学校。

彼は

入学式で代表を務めた………

だから私もやりたかった。

一番の成績の人が

勤める事になっていると

事前に聞いていたから、

入試の前日まで

気合を入れてやった。



壇上は

4~5段しか登らないのに

随分と高く感じた。

心地よい緊張感も

彼がやった事なら大丈夫と、

意味も無い自信で

何とか切り抜けた。

教室に戻れば、

年老いた担任と

割と少数なクラスメート。

自己紹介もかねて

数種類のプリントを渡された。
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