【完】ぎゅっとしててね?
秋到来
♡
まだまだ夏服、全然気温が下がらない。
9月、新学期が始まった。
「へー、弥生ってそんなに可愛い子と付き合ってたんだ」
「うん。ミラクル可愛いお人形さん」
藍と放課後おしゃべり。
藍は薬指に指輪はめちゃって。
幸せオーラ、眩しいんですけど。
「さて。委員の仕事しないとなんだけど」
いちごミルク片手に、爆睡中のヤヨを見る。
起きないよね、この人。
「弥生今日1日ずっと寝てるね」
「夏休みにバイト入れまくって遊びまくったらしいよ。だからね、いまの彼は昼夜逆転」
「芙祐やけにくわしいね」
「お互いフリーで暇だからメールが続くんだよ」
「……いっそ弥生と付き合えばいいのに。アリなんでしょ?」
いちごミルクごくごく。
ヤヨを眺めるけど。
「ヤヨはあたしのこと好きじゃないからね」
何回か聞いたことあるもん。
ていうか、無、らしいね。
……って思い出したら。
ちょっとむかついてきた。
安眠妨害してやろ。