【完】ぎゅっとしててね?
この日からヤヨは、放課後毎日のように、麻里奈ちゃんと待ち合わせてた。
「なんだったんだろう」
あの告白みたいなのは。
やっぱりからかわれてただけ?
そっか、なーんだ。
「ヤヨのばーか」
「なんだよいきなり」
「べっつにー」
もういいや、いつも通りで。
考えるのも勿体無いもん。ばかヤヨちゃん。
放課後の委員の仕事をしながら、二人きりの教室。
外は雨。黒い雲が空を覆う。
今日は麻里奈ちゃん、ヤヨのこと待ってないみたい。
「うわ間違った」
「はい、修正テープ」
「ありがと。つか、すげえ雨だな。帰れんのかコレ」
ほんとだ、すごい雨。
「今夜は帰さないよ?」
あたしにんまり、ヤヨを楽しむ。
「……のくせに」
「なんか言った?」
「お前さ」
修正テープを返すヤヨの手に、手を伸ばしたら
カラン。
修正テープは床に落ちて、
ぐっとあたしの手引き寄せた。
「わ…っ」
座ってた椅子から机に身を乗り出す形で、体ごとヤヨに近づいた。
「……」
めっちゃ…近いんだけど。
思わず目をそむけた。
「その冗談マジにしてやろうか」
「なんだったんだろう」
あの告白みたいなのは。
やっぱりからかわれてただけ?
そっか、なーんだ。
「ヤヨのばーか」
「なんだよいきなり」
「べっつにー」
もういいや、いつも通りで。
考えるのも勿体無いもん。ばかヤヨちゃん。
放課後の委員の仕事をしながら、二人きりの教室。
外は雨。黒い雲が空を覆う。
今日は麻里奈ちゃん、ヤヨのこと待ってないみたい。
「うわ間違った」
「はい、修正テープ」
「ありがと。つか、すげえ雨だな。帰れんのかコレ」
ほんとだ、すごい雨。
「今夜は帰さないよ?」
あたしにんまり、ヤヨを楽しむ。
「……のくせに」
「なんか言った?」
「お前さ」
修正テープを返すヤヨの手に、手を伸ばしたら
カラン。
修正テープは床に落ちて、
ぐっとあたしの手引き寄せた。
「わ…っ」
座ってた椅子から机に身を乗り出す形で、体ごとヤヨに近づいた。
「……」
めっちゃ…近いんだけど。
思わず目をそむけた。
「その冗談マジにしてやろうか」